このたび、黄 永松 助教 による以下の論文が、IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing (TGRS) に掲載されました。TGRS は、地球、海洋、大気、宇宙のセンシングに関する理論・概念・技術に焦点を当てた、リモートセンシングおよび地球科学分野における最上位の国際学術誌の一つです。

掲載論文
Yongsong Huang, Tomo Miyazaki, Xiaofeng Liu, Shinichiro Omachi, IRSRMamba: Infrared Image Super-Resolution via Mamba-Based Wavelet Transform Feature Modulation Model, IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Vol. 63, 2025

本研究は、赤外画像の超解像(Infrared Image Super-Resolution, IRSR) におけるテクスチャや細部の欠如という課題に取り組んだものです。論文では、Mambaベースの状態空間モデル(State-Space Model, SSM) を高精度なIRSRに応用した新しいフレームワーク「IRSRMamba」を提案しています。
このモデルは、独自のウェーブレット変換特徴変調(Wavelet Transform Feature Modulation) 手法と意味的一貫性損失(Semantic Consistency Loss) を組み合わせることで、Mambaのブロック単位処理に伴う空間的断片化の問題を克服し、微細なディテールと全体構造の整合性の両方を再現することに成功しました。その結果、IRSRMambaは複数のベンチマークデータセットにおいて最先端の性能(State-of-the-Art Performance) を達成しています。

著者の皆様のご活躍を心よりお祝い申し上げます。